new book***緊急報告書************************************
仙石原のゴルフ場、湿生植物群落周辺における
シカの生活痕調査


はじめに
___仙石原の湿生植物群落をシカの食圧から保護するために、さらには、箱根山地の自然をシカの過食圧から保護し、生物の多様性を保護するために、国・県・市町村の関係者はいろいろな取り組みを計画していることと考える。その一つに環境省サイドでは、シカ対策委員会を設置し、これまで各方面の専門家を交えて議論が行われてきた。
___NPO法人小田原山盛の会では、常々、箱根山地の自然に恩恵を受けている地元民が中心になってシカ対策委員会に適切な情報を提供する必要があると考えてきた。そこで、神奈川県丹沢山地を中心にシカの生態調査を40年余にわたって行ってきたシカの専門家であり、森林の生物保全学を研究分野とする古林賢恒氏(元東京農工大学)の指導の下でシカの調査を行うこととした。2015年度は箱根外輪山の東部から北東部を中心に調査を行ってきたが、2015年秋になって、緊急性の高い仙石原の湿生植物群落周辺と台ヶ岳国有林とススキ草原の林縁部において、シカの生活痕跡調査を行い、報告書を取りまとめた(箱根のシカ対策に向けて 仙石原編 2015)。その結果、当エリアでは、シカの生息密度が低い低いという話が先行しているが、シカの生活痕跡の出現密度の多さと経年的な採食圧から低木類では矮小化したり、deerlineを形成する固体が多く出現していることが判ってきた。












上の報告書表紙の「アオキあるうちが勝負だよ!」は、常緑のアオキが食い尽くされるほどシカが増えると、植林地や畑地、さらには湿生植物群落にも被害が拡大するよ!ということだと思います。
この他に下記の4つの報告書もまとめられています(A4判、18〜34ページ)。
・箱根山地のシカ問題を考えよう
・箱根のシカ対策に向けて 仙石原編
・箱根のシカ対策に向けて 外輪山里山編
・箱根のシカ対策に向けて 外輪山森林編 暫定版
暫定版には、以下の提案が記されています。

シカ管理はシカの密度によって行う物ではなく、主要な餌場で1.矮小化、2.Deerlineの形成、ヘッジ(hedge)の形成、3.枝折り、4.剥皮が出現していれば、つまり、シカはすぐにでも森林の植物群落のキーストーン種になり得ますので、即座にシカの数をコントロールすることが植生の劣化が起こらないようにする管理となり、ひいては、そのエリアにおける森林の生物の多様性を維持保全する管理となるということになります。

箱根山地のシカ対策は、これまでのシカ管理手法にとらわれない、新たなとりくみを神奈川県のシカ管理、森林管理の関係者に訴えます

緊急に、植生の異常現象から見たシカ管理法を提案するための情報整理を行ってください。

1.2.3.4.から被害が拡大し、不嗜好性植物の繁茂、過食圧を受けて枯死、植生の退行、裸地化が進行してしまうと対策が間に合わなくなってしまいます。)

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